ふくよかな黄
薩州 赤兎馬
甕貯蔵芋麹製焼酎使用
軽快さと
豊かな香味。
シラス台地の超軟水で仕込んだ原酒に、芋の香りが強い甕貯蔵芋麹製酒質をブレンド。
軽快でありつつ豊かな香味を持つ。
商品スペック
- 種別
- 本格芋焼酎
- アルコール分
- 25度
- 内容量
- 720ml / 1800ml
- 希望小売価格
- 2,013円(税込)/ 3,828円(税込)
- 原材料名
- さつまいも(鹿児島県産)、米麹(国産米)、芋麹(鹿児島県産)
- 麹
- 白麹
- 蒸留方法
- 常圧蒸留
味わいストーリー
〜私の想い〜

コラムニスト
新井見枝香
(あらい みえか)
先日、友人がお祝いでマンゴーをもらったというので、ありがたくお相伴に与ることにした。果物屋の包装紙を剥くと木箱が現れ、これは事だぞと居住まいを正す。
そっと蓋を開けると、赤くて大きな果実が1つ、まるで孵化を待つ卵のように、優しく寝かされていた。部屋中に、甘い香りが立ちこめる。
食べ物は盛り付ける食器も大事だが、何にどうやって保存されていたかも、味に影響すると、私は思うのだ。このマンゴーは、自分が木箱に入れられる価値があると知って、ますます美味しくなっただろう。マンゴーにだってプライドがある。
「赤兎馬 甕貯蔵芋麹製焼酎使用」は、他のラインナップとは異なり、米麹ではなく、芋麹で仕込んでいる。赤兎馬らしい香りはあるものの、どこかこなれた丸みを感じるのは、そのせいだろうか。
何より注目すべきは、素焼きの甕で貯蔵された点だ。タンクと違い、甕には無数の気孔が開いている。それはマンゴーの木箱に開けられた、いくつかの空気穴を思わせた。呼吸をしながら快適に熟成を進ませた酒には、ゆったりとした余裕を感じる。
一口目のパンチは他に比べて弱く、するすると優しく喉を撫でるのだが、気付いた時にはしっかり酔わされている。ただの好々爺かと思ったら水戸黄門!みたいな、油断のならない酒であった。